「被ばく 体内に総量36万ベクレルか 原子力機構事故 毎日新聞 6月8日」   歯科のX線検査の被爆は?

 日本原子力研究開発機構のセンターで放射性物質が飛散して作業員5人が被ばくされたとの報道でした。
この数値は1年間で1.2シーベルトの被爆に相当するとのことで、少なくない量の被爆で今後の経過が心配されます。

 最近よく耳にする放射線に関係する単位、ベクレルグレイシーベルト・・・
簡単にまとめてみました。
ベクレルグレイは物理的な放射線の強さを表すのに対して、
シーベルトは人体への影響の程度を数値化したものです。
放射線の種類によって身体への影響は異なりますし、受ける場所、臓器によってもその影響の程度は異なります。

Bq(ベクレル)    :放射能量(1秒間に崩壊して放射線を放出する原子核の数)
Gy(グレイ)     :吸収線量(1kgの物体に1ジュール吸収される放射線のエネルギー)
Sv(シーベルト)  :線量当量(吸収線量から生物学的影響への換算値)
シーベルト=[各組織のグレイの値×放射線加重係数(放射線の種類による影響の違い)×組織加重係数
            (組織ごとの影響の受けやすさを係数にしたもの)] を全身すべての組織で合計したもの。

 地球上どこでも自然界に元々存在している放射線があり、それを自然放射線と言います。
世界の平均自然放射線は年間2.4mSv(ミリシーベルト、ミリは1000分の1)ですが、地域によって異なり、最も高い所ではブラジル・カラパリ市等の年間10 mSv。
また高度(標高)によっても異なり、高いところほどその値は高くなる傾向にあります。
例えば飛行機で東京 ⇄ ニューヨークを1往復すると0.2mSv被爆するとされています。

例に挙げた、ブラジル等の自然放射線の高い地域でも癌等の発生率が他の地域に比較して高いというデータは無いようです。

  一方、一般の方が医療で被爆を心配されるのは主にレントゲン検査によるものでしょう。
胃バリウム検査 15-25mSv
腹部CT検査   7-8mSv
頭部CT検査   2mSv
胸部X線検診  0.05mSv

歯科関係では・・
歯科CT検査  (1枚)0.1mSv  (通常、何枚か撮ることになりますが・・・)
歯科パノラマX線(1枚)0.01mSv ( パノラマ 縦横15×30㎝程度のフィルム)
歯科デンタルX線(1枚)0.01mSv ( デンタル 縦横3×4㎝程度のフィルム)
最近はデジタル化されているところも多くなっていますが、被曝量は同程度でしょうか。

いずれにしても、歯科の放射線検査による被爆は医科や、自然放射線と比べてもそれほど高くはないようです。
不必要な検査や被爆は勿論避けるべきですが、歯科でのX線検査は有効な情報が得られることが多いので、
過度に心配はされなくても良いかと思います。

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shikai7

Author:shikai7
広島市中区の歯科医師です。
大阪大学歯学部卒業後、阪大歯学部付属病院補綴科に12年勤務した後
広島市中区にて開業。
日本補綴歯科学会 専門医・指導医の立場から、
歯並び・歯周病・虫歯・義歯・・審美歯科まで幅広く疑問に答えていこうと思います。
ホームページ: http://www2.plala.or.jp/OTANIshika/

広島市中区大谷歯科クリニックHP   へのリンク・その他
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